No6地域情報誌で「新北見市の新たな地産地消」を特集しましたが、紙面の都合上、取材した内容全てを掲載できませんでしたので、ここに紹介します。

北見市は、平成18年3月に「留辺蘂町」、「端野町」、「常呂町」との1市3町の合併により、人口約13万人、面積は全国で4番目というオホーツク圏最大の都市となりました。
また、国内でも屈指の日照率を誇る澄んだ青空に加え、新たに山海の幸にも恵まれるという地域特性を得て、道東地域における産業・文化・スポーツの発信地として重要な役割を果たしています。

その昔、北海道は蝦夷地と呼ばれていましたが、明治2年に現在の地名に改称されました。
当時、オホーツク海沿岸の、宗谷・利尻・礼文・枝幸・紋別・網走・斜里・常呂の8郡は「北見国」と呼ばれ、この地域で「北見市」が最初に市制施行都市となったのを機に、それまでの「野付牛」から「北見」に改称され今の地名となっています。

昔から北見を知る人たちには、北見といえば「ハッカやタマネギ」をイメージされる方が多いと思います。
ハッカは、最盛期であった昭和の初期頃には世界市場の約73%を占めるほどでしたが、その後、戦争や戦後の輸出自由化などにより昭和中期にはその栄光の幕を下ろしています。
今でも市内にはハッカに関する記念館や特産品が数多くありますが、現在では北見市のカントリーサインのデザインでお馴染みの『タマネギ』と『ラグビー』の町として知られ、恵まれた気候からでしょうか、最近では全国の高校・大学・社会人を問わず、夏場のラクビー合宿場としても利用されています。

一方、生産量・出荷量ともに全国一である地元特産品の『タマネギ』は、これを顆粒状に加工した『オニオンスープ』が当市を代表する特産品となり、近年は焼酎も製品化されるなど、タマネギを使用した加工食品が数多く販売されています。
最近では、留辺蘂町・常呂町がイメージされる、それぞれ「白花豆のポタージュ、帆立のポタージュ」が発売され、平成14年発売の相内のゴボウを使用した「ゴボウスープ」、平成15年新発売の端野町をイメージする「カリースープ」と併せて、合併による新北見市の特産品ストーリーが完成されたのです。

お馴染みのオニオンスープなど 帆立ポタージュ グリーンズ北見の佐伯課長(左)

これらの大半は「株式会社グリーンズ北見」で製造されています。同社は、1987年(昭和62年)に北見市、北見振興公社と、北見市・上常呂・相内の市内三農協のほか、民間2社による第三セクターとして設立され、後に管内のタマネギを集荷するすべての農協やホクレンが資本参加しています。
「規格外品の安定販売・価格の安定など地元産品の付加価値向上により、生産農家の所得向上に寄与すると共に、地域産業の活性化」を事業コンセプトとして、地場農産物を素材とした加工食品を数多く製造販売しています。
どんな野菜もそうですが、市場には出せない規格外品が必ず出ます。タマネギも皮のはがれや形など、その見た目の悪さから廃棄されていたのです。同社の設立当時は、生産量に対して1〜2割近くが規格外のタマネギでした。生産技術は向上されていますが、現在でも0.5〜1割近く生じているのです。
本来捨てられる規格外のタマネギに付加価値を高めることで開発され、その人気が全国的な広がりを見せているのが「オニオンスープ」です。そのタマネギ本来のコクと旨みは、レストランで出される本格スープにも引けをとらないとの評判です。
その旨さの秘密は、実は「タマネギエキスの配合率」にあります。通常、スープの素と呼ばれる加工食品に使用される素材のエキスは2割程度なのですが、オニオンスープにはなんと4割も配合されているのです。これがコクと旨さの秘密であり、うまみ調味料としても使われる所以です。

ここでプチ情報を一つ、オニオンスープはお使い物としての利用が多いためか箱入りを購入される方が多いようですが、家庭で使用される場合は巾着袋入りを買いましょう。1スティック当り単価が安くなりますよ。

同社は、創業以来オホーツク圏を代表する野菜の食品加工業として、ゆるぎない地位を築き上げましたが、「地産地消」をコンセプトに更なる商品開発に取り組んでいます。

グリーンズ北見


オニオンスープなどの詳細(PDF1.5MB) 帆立と白花豆ポタージュの詳細(PDF2.2MB)



旅行や仕事の出張などでは、その地域特有のご当地グルメに巡り会えるというのも楽しみのひとつですが、ここ新北見市にも新しいご当地グルメが誕生しました。
その名も「オホーツク北見塩やきそば」です。

地元で生産されたものを地元で消費するという「地産地消」の理念に基づき、新北見市は更なる発展を目指し歩み続けています。

今回ご紹介する「オホーツク北見塩やきそば」は、合併後の「北見の新たな魅力をぜひPRしたい」という多くの声に後押しされ、さまざまな業種の人たちの協力で開発されたこの焼きそばにも「地産地消」へのこだわりが随所に伺われます。

今回取材させて頂いたのは、開発から第一線で携った「オホーツク北見塩やきそば推進協議会」の一員である拔山嘉友氏(財団法人 オホーツク地域振興機構 北海道立オホーツク圏地域食品加工技術センター勤務)です。

拔山嘉友氏 北海道立オホーツク圏地域食品加工技術センター

取材にあたり、まず気になっていたのが、何故「ソース焼きそば」ではなく「塩焼きそば」なのか?ということです。
 全国にも「焼きそば」で有名な街(富士宮、横手、太田など)は沢山ありますが、調べてみると、何と「ソース」はあっても「塩」は全く無かったのです。
それは、「塩」の料理はなかなか味のごまかしが効かず、食材本来の良さが要求されるというのが敬遠されるひとつの理由のようです。しかし、開発の猶予期間が僅か3ヶ月しかないという中で、オホーツクで採れる新鮮な魚介類や農作物の本来の味を引き出せる究極の味付けとして、「塩味」にこだわった焼きそばへの挑戦的な開発が始まったのです。
この短期間の中でも顧客や開発関係者が満足するものをとの思いから、人知れぬ努力や絶え間ない試行錯誤を重ねながら何とか完成。その苦労は、半年間で約50,000食という予想以上の結果となって報われ、現在では26の飲食店で食せるようになっています。

抜山氏は「オホーツク北見塩やきそば推進協議会」を始め、開発に協力してくれたさまざまな企業やメーカーさんあっての代物ですし、何より携った皆さんの強い想いだと力強く話されていました。

皆さんの強い想いと夢を乗せた絶品料理「オホーツク北見塩やきそば」には、数々の強いこだわりが存在します。推進協議会がこだわったのは、他ならぬ「食材」です。

まずは「麺」!!
塩という妥協を許さない味には、やはり麺そのものも美味しくなければなりません。
道産小麦を主原料に多めの水分にも伸びないコシと粘りに富んだ麺を開発、コクと風味を最大限に引き出す独自の製法により完成したその麺は、まさに職人の経験がなせる技そのものです。

次に美味しさの秘訣である「塩だれ」!!
 作成前の段階で決めた事は・・・
1.素材の味を壊さない。
2.この地域で得られるものを原料として使用する。
3.各参加店舗が調理する塩やきそばの特徴づけの自由度を奪わないようなものにする。
4.塩やきそば以外の料理(例:炒め物、焼肉など)さまざまなメニューにも使用できるようなものにする。
5.塩だれらしく、色にも気を使う。
この5つの要素を徹底して開発を始めたのです。

塩やきそば

試行錯誤のうえ完成された「塩だれ」の原料はというと、一つ目が生産量日本一の北見産のタマネギで、粗挽きタイプのおろしタマネギを厳選してたっぷり使用、二つ目は北見市常呂産の天然ホタテエキス。これはオホーツクの高級珍味であるホタテの干し貝柱の味付けに使うホタテのエキスがたっぷりと溶け込んだ塩水を濃縮したもので、なんと全体の4割も使っているのです。三つ目にオホーツクの自然塩。これはオホーツクの海水100%で、まさに手塩にかけて作られたその天然塩の美味しさは、今やオホーツクグルメの味付けに欠かせません。
この3種類の素材を見事に融合させることで「特製塩だれ」は完成したのです。
なお、現在は更なる開発に努め一般商品化を目指しています。

この他にも「オホーツク北見塩やきそば」には、心憎いばかりのこだわりがあります。
それは、塩やきそばを調理するときの定義・ルール8ヶ条です。
第1条:道内産の小麦を主原料とした麺を使用する。
第2条:豚肉ではなくオホーツク産のホタテを使用する。
第3条:キャベツではなく生産量日本一の北見産タマネギを使用する。
第4条:味付けはソースではなく塩とする。
第5条:皿ではなく鉄板で提供する。
第6条:協議会指定の道産割り箸を使用する。
第7条:できるだけ北見にこだわったスープを付ける。
第8条:シズル感を演出する為に魔法の水を用意する。

塩だれ 割り箸

第6条の道産割り箸って何!?
これは、ご当地グルメの名脇役として使う箸にもこだわったのです。
北見市留辺蘂町で製造される道産松材の天削げ箸で、防腐剤や漂白剤を一切使っていない箸なのです。この箸が塩やきそばの美味しさをいっそう引き立てます。

次に第8条の「シズル感」て何!?
「シズル感」とは、食材や料理の写真を撮影する際によく求められる言葉なのですが、
正確な定義はなく感覚的に使用されることが多いようです。
「SIZZLE(シズル)」とは、簡単に言えば肉のジュージューと焼ける音をいうのですが、撮影上その食材の持つ素材感や美味しさを連想させる雰囲気などをさすのです。
一般的には、素材を盛付けてイメージアップされた静的なシズル感と、湯気や調理している瞬間に放つ動的なシズル感があります。いわゆる人間の持つ五感を刺激するものなのです。それが企業秘密である「魔法の水」なのです。
 
「オホーツク北見塩やきそば」の開発に初期の段階から携った店舗で試食を兼ねた取材をさせて頂きました。

◎ホテル黒部さん

半熟卵がトッピング 主な具材 ホテル黒部

ホテル黒部さんは北見でも有名なホテルです。結婚式など幅広くご利用可能です。
黒部さんの塩やきそばを手掛ける料理長こそ「オホーツク北見塩やきそば推進協議会」の会長なのです。熱々の鉄板においしそうに飾られ出てくる塩やきそばは海鮮はもとよりジャガイモなどの野菜もたっぷり入っています。何といっても黒部さんの塩やきそばには半熟卵がトッピングされているのです。塩やきそばの塩加減に半熟卵の黄身がほのかな甘みを与え、麺と絡めて食べると喉ごしも良くなり、味も変化し更に美味しくなるのです。
金額は850円でスープとライスまで付いてくる、お腹も金額も納得な一皿です。


◎オホーツクビールさん

お好みでトッピング 白いのは長芋 オホーツクビール

オホーツクビールさんでは、ランチタイムとディナータイムで料金が変更します。
ランチタイムはサラダとコーヒー(おかわり自由)のセットでお得な880円!!
ディナー時は単品で800円になります。
オホーツクビールさんの特徴はなんと言ってもその季節にあった食材を塩やきそばに穫り入れることです。
5月〜7月頃はアスパラをふんだんに使用し、8月〜10月頃は旬のキノコ類をトッピング、11月〜1月頃には、舌触りと喉ごしの良い長芋をお好みで熱々の鉄板の上にある塩やきそばにトッピングします。さらに海苔をふりかければおいしさは倍増です!!
季節的にも雪を連想させるお洒落な塩やきそばなのです。2月〜はまだ未定のようですが、期待に答えてくれるような旬の塩やきそばが登場してくれることでしょう。
オホーツクビールさんには美味しい地ビールもありビールのお供に、家族と共に、出張の時などに召し上がると、より一層の想い出や美味しさになること間違いなしです。


◎笑安記さん

ボリューム満点 主な具材 笑安記

笑安記さんは人気の中華料理屋さんです。中華料理の調味料で外せないものと言えば、
「XO醤」(エックスオージャン)です。名称はご存知の方も沢山いると思いますが、ところで「XO醤」の意味って何?と思う方に少し説明しますと、ブランデーの最高級という意味を表すエキストラオールド(eXtra Old)から用いられ、そして「醤」(ジャン)は合わせ調味料という意味なのです。「XO醤」は最高の素材を原料に使った調味料なのです。この「XO醤」を笑安記さんは、なんと塩やきそばの為に「XO醤」を独自に作ってしまったのです。それを使用し調理した塩やきそばが不味い訳がありません!!
さらには出てきた時のボリュームは圧巻の一言でした。2名で十分に楽しめる量です。
それだけこだわった塩やきそばが850円で食べられるのです。
ジャガイモとニンジンを細長くスライスし油で揚げた物を上に添えて食感の良さを倍増させてくれます。その他には北見常呂産ホタテの大きいものを丸ごと使い、北見産タマネギをふんだんに使うのは当たり前、タケノコやしめじなど沢山の旬のものから食感の異なるものを、とてもうまくまとめ上げた贅沢な一皿に仕上がっていました。


是非、北見に来た際は新北見市のご当地名物「オホーツク北見塩やきそば」食べてみてはいかがですか?

オホーツク北見塩やきそば公式サイト(食べ歩きマップもあります)

拔山嘉友氏の塩やきそばブログ







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